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by imao001

映評:「ディア・ドクター」

西川美和監督、笑福亭鶴瓶、瑛太W主演の「ディア・ドクター」。今更ですが拝見してきました。個人的には「ゆれる」があまりにも完成度の高い一本だったため、以降、要注目の監督と感じていました。もしご覧になっていない方はレンタルででも見てみて下さい、ちょっとした衝撃です。

さて「ディア・ドクター」です。物語は一人の医者の失踪から始まります。ある田舎の村でたった一人の医師がある日忽然と姿を消し、村人、刑事、医師を研修先としていた新米医師らが、それぞれ「なぜ先生はいなくなってしまったのか」という疑問をひとつひとつ紐解いていきます。その根底にはひとつの“嘘”が隠されているのですが、へき地医療や高齢化といった現在の医療現場の問題も含み合わせ、その“嘘”は果たして“嘘”なのだろうか…という、文字にすると訳がわからないですが、実際、“嘘”についての禅問答のような映画です。

個人的な感想から言えばラスト5分のオチがなかなかいいにもかかわらず個人的には完全に想像できてしまって、実際そのとおりだったためちょっとゲンナリです。私が映画を見に行く主たる目的として、『自分の想像を軽く飛び越えてしまうくらいの創造性をその映画は持っているか』という点が最も大事です。なので、まず話が読めてしまうとゲンナリ、映像表現がありきたりだとゲンナリ、良くあるストーリー展開や話に意外性がないとゲンナリ、キャストに魅力を感じないとゲンナリ、といった感じでいずれものゲンナリポイントが当てはまらない映画、これまでに味わったことのない体験を与えてくれる映画には大変満足して劇場を後にすることができます。ところが残念ながら「ディア・ドクター」はそうではなかった。前作を観て、新作の期待がありすぎたのかもしれませんが、こういった言い方はちょっと酷ですが凡庸な映画です。笑福亭鶴瓶の演技は確かにごく自然ですが、鶴瓶が鶴瓶としてしかスクリーンに立ち上がってこないということはやはりキャスティングミス、それ以上に瑛太は役柄にハマっているけれど、瑛太も今回は瑛太的演技を超えられていないかなと…これが前作のオダギリジョー、香川照之あたりの修錬されてきたキャストだとちょっと見え方も違うんですが…細部には決して悪くない表現が連発しますんで、映画作家としての腕は充分おありなのかと思いますので、今回はさておき今後に期待かなと思います。おっと、ずいぶんと上から目線ですが、これも私流の映画への愛です。

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by imao001 | 2010-02-14 10:03 | レビュー