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by imao001

映評:レスラー

鑑賞後ふと思った。『三沢はこれを観ただろうか』と…

“これ”とはダーレン・アロノフスキー監督の『レスラー』。主演は、この映画で奇跡のカムバックを果たしたミッキー・ローク。ヴェネチア映画祭金獅子賞、ゴールデングローブ主演男優賞など数々の賞に輝き、特にヴェネチアではミッキー・ローク渾身の演技が大絶賛され、審査委員長を務めたヴィム・ヴェンダース監督も「胸をゆさぶる素晴らしい演技」とコメント、会場全体がロークに向けスタンディングオベーションをおくったという作品です。

ストーリーは単純明快。一時は国民的人気を誇ったレスラーの晩年の話です。ローク演じるランディは、体はもはやボロボロになり、私生活も上手く行かない中年レスラー。一時の栄華はどこへやら、現在は人気が下火になり、傷や怪我が絶えない。それでも彼はその苦境を耐えぬき、信念を持ってプロレスを続け、どん底人生から自力で這い上がろうとします。

物語としては別段大したことないと思えるんですが、鑑賞後の後味はというと胸の底に“ズシ~ン”と重たいオリのようなものが残ります。まぁとにかくミッキー・ロークの演技にはもう完敗。映画を見ている人の多くが自然と、そのプロレスラーの晩年の勇姿をミッキー・ロークの俳優人生と重ねあわせ見ていると思います。その不気味なまでのシンクロ感は、正直、涙なしでは観れない。そこへ来てブルース・スプリングスティーンの熱い歌声、娘役のエヴァン・レイチェル・ウッドの好演、これまたその全盛期をとうに越えてもなおすばらしい演技を披露するマリサ・トメイ、作品の様々な要素すべてが眩しい輝きでいっぱいの映画です。

また実は私、ちょっとしたプロレスファンでした。最近は全くといって良いほどご縁がなくなってしまいましたが、子供の頃は誰もが憧れていたようにタイガーマスクら(なぜか)マスクマンの勇姿に声援を送り、いつも「あそこであの技をかけて…」とか「こうしてこの技を繰り出し、フォールして…」などと勝手に試合展開などを妄想したものでした。また大学時代は、苦痛で顔をゆがませた時の私の顔が、友人曰く小橋健太氏に似ているとの事で、事あるごとに顔真似して皆を楽しませていました。それだけに先日の三沢選手の事故は、正直、胸が詰まる思いでした。そんな思いとともに見たこの『レスラー』。レスラーの華やかなところだけではない実際のリアルな姿が垣間見れた気がして少し嬉しかったです。

地獄から甦った男のセミドキュメント ミッキー・ローク

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(C)Niko Tavernese for all Wrestler photos

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by imao001 | 2009-08-07 00:34 | レビュー