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by imao001

映評:余命1ヶ月の花嫁

実話を元にした映画というのはある意味作り手側にとって諸刃の剣であって、どこまでの史実、事実を物語に活かすかは非常に高度なバランス感覚が求められます。映画の冒頭、『事実を基にした…』とか、『実際に起こった出来事に着想を得た…』といった説明文を皆さんは見たことがあるかとは思うのですが、見ている観客にとって実際物語のどれくらいが事実で、どれくらいが作り手側の創造かというのは知るすべはほとんどありません。よって『事実を基にした…』という事実は、実際は、その映画や物語に付加価値を与えるひとつの記号でしかなく、私はそのこと自体にあまり大きな意味は無いと思っています。一方、ドキュメンタリーではある意味その逆で、どこまで物語を事実に活かしていくか、というバランス感覚が求められます。別な言い方をすれば、事実の積み重ねから物語を見出していく、物語を作っていくことが非常に大事であるといえます。

やや言葉遊びみたいになってしまっていますが、わかっていただけてますでしょうか?

つまり、前述のような意味でいうと、この「余命1ヶ月の花嫁」は、映画の完成度としては非常に残念な結果になってしまったような気がします。どこまでが事実でどこまでが制作者の演出家かはわかりませんが、私としては総合的に事実と物語のバランスが悪かったのではないかと思います。事実にあまりにも縛られてすぎていたのではないかと。自身の意見が常に的を射ていると思っている程自惚れてもいないので、言葉遊びのような今回の記事に興味を持った方は是非「余命1ヶ月の花嫁」をご覧頂ければと思います。不必要と思えるシーンや描写が色々とあるのですが、事実ゆえ挿入されたものなのか、物語を形作るために演出として挿入されたのか見えて来ず、端的に言うと色んな部分で映画が物語として上手く描写されていない様に感じました。これはベテラン(廣木隆一監督)のお仕事というにはちょっと受け入れがたい出来でした。色々と制作現場は大変だったように思われますが… 期待していただけに残念でした…

どうやら今年はTBS製作の映画は調子がいいようです…

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by imao001 | 2009-06-02 10:28 | レビュー